思い込み注意!衝動的に賭けてしまうギャンブル依存症

思い込み注意!衝動的に賭けてしまうギャンブル依存症

パチンコ、スロット、競馬、競艇などのギャンブルをやめられないギャンブル依存症の人は、物事を深く考えられず衝動的な思い込みに従って賭けてしまうとドイツの研究で判明されました。

ギャンブル依存症になってしまう人とならない人の違いとは

ドイツのコンスタンツ大学を中心とした研究グループが、常習的なギャンブル依存症の91人とギャンブル依存ではない一般の70人を比較する実験を行い、ギャンブル研究についての国際誌、ギャンブリング・スタディーズ誌で2015年4月29日に報告されました。

まず、参加者にカジノと2台のスロットマシーンの写真を見せた。このスロットマシーンの勝率はあらかじめ決まっており、Aのスロットマシーン(33%)よりもBのスロットマシーン(67%)の方が高くなっています。しかし、その結果の順序はランダムに起こります。そのことを説明した後、コインが右と左のいずれのスロットマシーンから得られるかを何度も予測してもらう内容です。

ギャンブル依存症の人はスロットマシーンで最適な手を打てない

この実験で、勝つためには常に確率の高いスロットマシーンに賭け続けることで、その勝率は当たり前ながら正確に67%と予測されます。

しかし、ギャンブル依存症の参加者は、結果の確率の割合に応じて、確率の高いスロットマシーンに67%、確率の低いスロットマシーンに33%の割合で賭けるという傾向になっていました。勝率は最終的に55.6%になってしまい、損をしているにもかかわらず最適な行動をできなくなっていました。

ギャンブル依存症の人は衝動的な思い込みに抵抗できない

ギャンブル依存症の人は、衝動性を調べるための認知テストでも低スコアとなっていました。認知テストとは、例えば、「ペンと消しゴムで1ドル10セント。ペンは消しゴムより1ドル以上高い。消しゴムはいくらか?」といった質問をするものです。あまり深く考えないと、10セント以下という答えがすぐに浮かびますが、正解は5セント以下です。

ギャンブル依存症の人は、こうした質問の答えを考えるのがむずかしくなっていました。直感的に「賭けたい」と思った時、間違っていないかどうか考え、その衝動に抵抗する必要があるが、ギャンブル依存症の人はできません。

ギャンブル依存症の人はパターンを想像している

ギャンブル依存症の人は、全くランダムなパターンに対してもなにかパターンがあるように感じ取ろうとする傾向があります。頭の中でパターンを想像して、衝動的にそのパターンに当てはめて賭けてしまう傾向が強くあります。ギャンブルはやめたくても簡単にやめられるものではありません。ギャンブルをやめたい人や気になる人は医療機関に相談することをおすすめします。

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